「開かれた考古館」を目指して

「公益財団法人 倉敷考古館」館長 香川 俊樹さん

 倉敷考古館は、大原總一郎や原澄治を中心とした倉敷考古館設立期成会が、考古学の普及と地方文化向上に貢献する文化施設を作りたいと思い、江戸時代の倉を改装して一九五〇年十一月一日から開館されました。 展示品は旧石器時代から中世備前焼までを四部屋に分けて扱っていますが、特に土器が多く、それぞれの時代の土器の造形から、当時の人々の暮らしや思想をイメージすることができます。 今回は倉敷考古館館長の香川さんにお話を伺いました。

原点回帰 地域にむけて「開かれた考古館」

 私たちが目指すこれからの倉敷考古館は「原点回帰」にあると思っています。これは、この考古館が設立当時、大原總一郎氏と原澄治が理想とした「考古学の普及と倉敷に根付く地方文化向上に資する文化施設」のことを表しています。その為にも周辺の小学校や教育委員会と連携して、子供の頃から考古学や、倉敷とも繋がりが深い古代吉備へふれてもらい、興味を持ってもらえるような「開かれた倉敷考古館」の環境づくりを目指していきたいです。

 最近までは小学生たちが課外授業で博物館見学に来ることが少なくなっていたようです。これからは子供たちが地域ともっと触れ合えるような、地元の文化施設と学校との連携や仕組みづくりも必要になってくるのだと思いました。

香川 俊樹